院長ブログ
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小さな夢の実現と、未来への思い
午前8時、琵琶湖西岸のある小さな漁港についた時、
気温はちょうど 0℃ でした。
今日は初めて琵琶湖でトローリングにチャレンジする機会をえました。
天候は晴れから少し曇り、風もさほど強くなく、条件はまずまずでした。
目的の魚は琵琶湖固有種、“ビワマス” です。
琵琶湖は、日本一広い湖であるのと同時に、
世界で 3 番目に古い湖とされています。
琵琶湖にはビワコオオナマズやイワトコナマズなど様々な “固有種” が生息していますが、
なかでも、ビワマスは、日本では気温(水温)の低いところでないと天然では生存が困難なサケ科の淡水魚です。
生態もまさしくサケのように、産卵する時には生まれた川に遡上し、
稚魚は湖の深場まで降りて成長するため、
夏場は最高気温が40℃近くになり、
表面の水温はかなり上がる関西の琵琶湖でも、
深場の低水温域であれば生存ができるのです
そして産卵を終えると、遡上した故郷の川でその一生を終えます。
これは海並みに大きな湖でないと不可能な習性です。
そしてついに釣り上げた数匹中の一匹です!。
非常に美しい魚体で、色はシルバーに少しピンクがかかり、
背中には独特の斑点があります。
本当に “美しい!” 魚でした。
これまで、琵琶湖博物館の水槽で、群れで泳ぐ “ビワマス水槽” を見る度に、
「きっとこの魚は一生釣ることはないだろう・・・」
と思っていましたが、ささやかな夢の一つがかないました。
今日は、琵琶湖のすぐ北にある敦賀原発で、
真下を通るとされる断層が、活断層かどうかの重要な調査が行われたようです。
福井県の原発で、重大な事故が起きると、
近隣の住民の方はもちろん、
関西の水道の源、琵琶湖が放射能汚染を受け、
関西一円はひとつ間違えば全く水の使えない、
場合によっては人が住めない状況になります。
これから、私達大人は、これからの日本を背負う子供たちのためにも、
関西一円の放射能汚染を防ぐ具体的な対策を真剣に考えなければなりません。
美しい “ビワマス” を保護し、
そしてこの神聖で、広大な歴史ある美しい琵琶湖を守るために、
日本人の一人として、
各自ができることをしていかなければならないと改めて強く思った1日でした。